「参加型 軸に」
参院資源エネルギー調査会は17日、「資源エネルギーの安定供給実現への提言」をテーマに参考人質疑を行い、社会保障経済研究所の石川和男代表、東京工業大学の奈良林直特任教授、NPO法人環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長が意見陳述し、日本共産党の山添拓議員が質問しました。
山添氏は、脱炭素化には、大きな社会経済システムの転換が求められるとして、「新自由主義的な目先の利益さえ上がればよいというあり方を正すことが不可欠ではないか」と質問しました。
飯田氏は、1990年代に欧州連合(EU)事務局が、再生可能エネルギー普及政策について、新自由主義的なやり方を支持する一方、ドイツを中心に固定価格買い取り制度を求めるなどの議論があり、この中で地域に根ざしたエネルギー協同組合などが進んだことを紹介。一方、日本では、固定価格買い取り制度が、経済産業省とその周辺の「素朴な新自由主義者」の政治的イニシアチブで導入され、その後、制度失敗や強引な入札制度の導入などを経るなかで、住民参加型エネルギーの参入ができなくなっていると指摘。再エネ普及には、住民参加型を軸にした丁寧な制度設計が求められると答えました。
(2022年2月27日付より)