日本共産党の原田あきら東京都議は9日の都議会予算特別委員会で、神宮外苑再開発計画について「政治家や一部企業と練った計画で、歴史と文化あふれる景観が破壊される」と告発しました。
原田氏は、再開発で「緑が増える」という都の説明について、実際には樹齢100年の大木を伐採し、一方で超高層ビル2棟の建設で年間4万7000トンの二酸化炭素を排出すると指摘。「知事の『緑を守る』という方針に真っ向から反する」と批判しました。
原田氏は、都が初めて都市計画公園の区域から超高層ビルの区域へ容積率を移転することを明らかにし、「開発事業者や土地所有者に至れり尽くせりの計画だ」と指摘。
上野雄一都技監が、当初設置予定だった陸上競技場サブトラックを再開発のため断念したことを初めて明らかにしたのに対し、原田氏は「超高層ビルのためにスポーツクラスター(拠点)を犠牲にした」と指摘しました。
原田氏はさらに、都幹部が2012年に森喜朗元首相と面会し再開発計画を説明していた事実を告発。「都政の民主主義、地方自治が根幹から問われる」と批判しました。
上野技監は森氏との面会の事実を否定できず、関連資料の黒塗りの開示を求められた小池百合子知事は答弁に立ちませんでした。
(「しんぶん赤旗」2022年3月16日付より)