ジェンダー問題是正へ正面から
2016年に31歳で参院議員となった日本共産党の山添拓さんは、「正義ある政治を」の言葉を信条に、国会での質問は5年間で220回を超えています。国民の運動と結び、検察庁法や入管法の改悪を阻止し、憲法や労働、ジェンダー、気候危機など幅広い問題を取り上げ、政治を前へ進めてきました。今夏の参院選(東京選挙区)で再選を目指します。
初質問は(2016年10月)は国土交通委員会でのJAL(日本航空)の不当労働行為についてでした。経営破綻したJALがパイロットと客室業務員の解雇を強行。労働組合がストライキ権を確立しようとしたことへの妨害が、国の関与した枠組みで行われたことを追求。
当時の石井啓一国土交通相らは「遺憾に思う」と答弁。国が責任を認める趣旨を述べたのはこの時が初めてです。
山添氏が力を入れている問題の一つにジェンダーがあります。なかでも、男女賃金格差の是正は国会で何度も取り上げ、追及してきました。男女の賃金格差は年間で平均240万円、生涯で1億円もの差があり、女性活躍推進法のもとで企業には男女格差の是正が求められています。
21年12月の山添氏の質問で、男女活躍推進法に基づく行動計画を策定している2万7526社のうち、賃金格差を把握し是正する目標を掲げている企業は7社のみということが明らかになりました。
さらに22年1月の志位和夫委員長の衆院代表質問に岸田文雄首相が「有価証券報告書の開示項目にするなど、企業の開示ルールのあり方を具体的に検討していく」と答弁するまでに至っています。世論と結んだ共産党のあきらめない論戦ですこしずつ道が切り開かれました。
山添氏は、「男女の賃金格差はジェンダー不平等の中心的な課題。正面から向き合い、是正する政治に転換を」と繰り返し求めています。(つづく)
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山添拓議員のプロフィール
1984年京都市生まれ。東京大学法学部卒。早稲田大学方学院法務研究科修了。弁護士として福島原発事故賠償、労働問題、えん罪など、幅広い活動を展開。2016年参議院東京選挙区で初当選。党常任幹部会委員。政策委員会副会長。
(「しんぶん赤旗」2022年3月23日付より)