日本共産党の大山とも子東京都議は22日の都議会予算特別委員会でしめくくり総括質疑に立ち、都民の合意がない都立・公社病院の独立行政法人化を中止するよう小池百合子知事に迫りました。
大山氏は、小池知事が独法化の理由として同委員会で「コロナ対応」を挙げたことに触れ、独法の今年7月設立を決めたのは、コロナ重症者が過去最多となった昨年8月だった事実を告発。「なぜコロナ禍に独法化か、まともに答えられなくなった後付けの説明だ」と批判しました。
西山智之・都病院経営本部長が都立小児総合医療センターや精神科の都立松沢病院のコロナ病床数は全国の小児病院、精神科病院で1位だと説明したのに対し、「都立病院は最も多くのコロナ病床を確保している。独法化する理由はどこにもない」と述べました。
大山氏は、都の独法評価委員会分科会で委員が「再編統合は避けられない」と発言したことの認識をただしました。西山本部長は都立3小児病院の統廃合を正当化。大山氏は、小児病院が廃止された地域で小児救急医療が大きく後退した事実を指摘しました。
また、都立神経病院では普通のナースコールを押せない神経難病患者のため、指先や眼球の動きでナースコールできるよう一人一人に合わせて調整していることを紹介。「不採算医療を担い患者の人権と尊厳を守る神経病院は、採算性、効率性が重視される独法化に、最もなじまない」と強調し、独法化の撤回を求めました。
(「しんぶん赤旗」2022年3月24日付より)