国際的に成り立たず エネ合理化法改定案 笠井氏が批判

衆院本会議

日本共産党の笠井亮議員は5日の衆院本会議で、エネルギー使用合理化法改定案について、水素、アンモニアを「非化石エネルギー」と定義して利用するなど、石炭火力発電の延命を図るものだと批判し、再生可能エネルギーへの転換こそ必要だと強調しました。(要旨4面)

笠井氏は、水素、アンモニアは、製造過程で大量のCO2を放出するもので、昨年の気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)のグラスゴー気候合意では「排出削減措置」にあたるとの記述はないと述べ、日本政府独自の解釈は国際的に成り立たないと強調しました。

萩生田光一経産相は「水素、アンモニアの大量供給・利用が不可欠」などと答えました。

笠井氏は、先進国は2030年までに石炭火力発電所の廃止が求められている中、主要7カ国(G7)で全廃の期限を表明していないのは日本だけと述べ、石炭火発の延命は世界の流れへの逆行だと述べました。

その上で笠井氏は、国連「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の報告書が、将来の技術革新に頼るのではなく、現状でできうる対策の総動員を促していると指摘。石炭火発は全廃して、発電所と産業界の省エネルギーを強力に進め、同時に速やかに再生可能エネルギーに転換し、エネルギー自給に大きく足を踏み出すべきだと迫りました。

萩生田氏は、わが国は再エネ資源に恵まれていないなどとして、「石炭火発を含めた安定的なエネルギー供給が必要だ」との答弁を繰り返しました。

(「しんぶん赤旗」2022年4月6日付より)

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