宮本徹議員は8日の衆院厚生労働委員会で、緊急時にワクチンなどを緊急承認する制度を導入する薬機法改正案について、予防接種後の健康被害への救済制度を改善するよう求めました。
宮本氏は、新型コロナウイルスワクチンなどの新しいワクチンは治験が集積されていない段階で承認するため、健康被害を広く救済する必要があると言及。岸田文雄首相は本会議で、ワクチン接種と健康被害との因果関係を否定できない場合も含め救済すると答えたにもかかわらず、アナフィラキシーショックや急性アレルギー反応を除いた副反応の健康被害の救済は3月25日時点で23件しかなく、申請から救済までの期間は最大1年もかかっているとして「答弁とは異なる」とただしました。後藤茂之厚労相は「適切に判断されている」などとしか述べませんでした。
宮本氏は、韓国では9千件が救済され、申請から救済までの期間は120日以内で、書類は日本より簡便で判断基準も救済の対象が広いと紹介。同国の制度を参考に制度を改善するよう迫ると、後藤厚労相は「韓国の制度は因果関係を証明するデータが不足する場合についても医療費などを補償する仕組みを創設した」「情報収集を行う」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2022年4月14日付より)