「インボイスのことで困っている」と、シルバー人材センターから話がありました。
シルバーで仕事を得ている会員はいま免税事業者です。インボイスが発行できる課税事業者になると、平均年40万円の収入の10%を消費税で払うことになりますが、会員の生活を考えるととてもお願いできないといいます。
そうではなく、発注元に10%の発注価格の引き上げをお願いした際、断られ、他社に仕事が回り会員の仕事を失う恐れがあります。発注価格がそのままでは、シルバー人材センターが消費税をかぶることになり、今百数十万の消費税が3千万円を超える見込みで、収支相償で剰余金を積み立てない公益財団法人としては払いようがないとのことでした。
財務省の試算では、インボイス導入で税収が2480億円増えます。2480億円分の増税を国民の中で「押し付けあう」ことを強いるのがインボイス制度です。
消費税が複数税率になり3年、インボイスがなくとも世の中は回っています。社会に混乱をもたらす、弱いものいじめのインボイスは中止しかありません。
(「しんぶん赤旗」2022年5月20日付より)