日本共産党の吉良よし子参院議員は20日夜、インターネットメディア・ハフポスト日本版が主催した「U30(30歳以下)×政党 公開討論」に生出演し、各党議員と若者向けの政策について語りました。
前半は、U30が将来に不安を抱える現状がテーマとなり、「賃上げ」と「社会保障」について、政治は何をするのか議論しました。
賃上げについて吉良氏は、日本で賃金が上がらない一番の要因は「非正規雇用が最低賃金にへばりついた賃金にされている」ことだと指摘。財源は、大企業の内部留保に課税することで確保できるとし、最賃1500円の実現を目指す党の政策を紹介しました。
社会保障について吉良氏は、「高齢者か若者か」で比べる構図がつくられがちだが、「年金が下げられたら若者だって受給額が減る」と述べ、公正な税制で社会保障費も教育費も全体を増やしていくことが大切だと強調。政府がその責任を放棄し、軍事費増額を掲げることはもっての外だと訴えました。
後半は、会場にいるU30世代の質問に議員が答えました。「フリーランスの保護の話がいまいち聞こえてこない」との声に、吉良氏は「フリーランスは労働法に守られない働き方で、最低賃金すら適用されない」と指摘。「コロナ禍になっても傷病手当すら支給されない状態がある」とし、保護法制の拡充は急務だと述べました。
ジェンダー問題の取り組みについて吉良氏は、「選択的夫婦別姓も同性婚も本当に早く実現するべきだ」と発言。20日に大阪地裁で「同性婚を認めないのは合憲」との判決が出たことに触れ、「結婚制度は子どもを産み育てるためのもの」だという国の主張が認められたことは「子どもを産まない異性カップルも傷つけるもの」だと厳しく批判しました。
「すべての人が幸せになる権利がある」との吉良氏の訴えに、会場では多くの若者が「グッド(いいね)マーク」の札を掲げて共感を示しました。
(「しんぶん赤旗」2022年6月22日付より)