核禁条約会議 ドイツ・オランダ代表に笠井氏が要請文手渡す

【ウィーン=島田峰隆】日本共産党の笠井亮衆院議員は23日、核兵器禁止条約第1回締約国会議の会場で、オブザーバーとして参加しているドイツとオランダの政府代表団にそれぞれ、同会議に宛てた日本共産党の要請文を手渡しました。

締約国会議の会場でオランダの代表(左)に日本共産党の養成ぶんを手渡す笠井氏=23日、ウイーン(島田峰隆撮影)

笠井氏は、ドイツの代表が前日に行った発言に触れ、「米国との軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)加盟国でも、核兵器廃絶に向けて締約国と『建設的対話を続ける』と述べたことに感銘を受けました」と強調。「それこそ核保有国と非核保有国との真の『橋渡し役』ですね。日本政府も出席するべきです」と述べました。

ドイツの代表は「日本政府の決定について述べる立場にはありませんが」と述べつつ、要請文を届けてくれたことに感謝を表明しました。

オランダの代表は、笠井氏が「5年前の交渉会議にも貴国は参加されていましたね」と要請文を手渡すと、「覚えていてくれてありがとう」と応じながら、「8月の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けても対話が大切です。市民社会も含めて意見を聞きたいと思います」と応じました。


「核禁条約に参加する政府を」 会議終了後 笠井氏が会見

【ウィーン=吉本博美】日本共産党の笠井亮衆院議員は23日、核兵器禁止条約の締約国会議の終了後に開かれた日本メディア向け会見に参加し、会議が「ウィーン宣言」と「行動計画」を採択して画期的成功を収めたことを歓迎し、今後の活動と参院選への決意を語りました。

笠井氏は、「ロシアが核使用の脅しを繰り返すもとで、会議は核兵器のない世界への希望あるメッセージを発信した」と述べ、「『核抑止力』の無力さが強調され、核兵器の非人道性、被爆の実相を次の世代に伝えることが確認された。8月の核不拡散条約(NPT)再検討会議でもこの流れを前進させるため、国会議員として市民社会と共に力を尽くす」と表明しました。

日本政府の会議不参加に触れて「唯一の戦争被爆国の立場ではない」と指摘。会議ではオブザーバー参加した北大西洋条約機構(NATO)加盟国のドイツ、ノルウェーなどが「立場は違っても建設的対話を続ける」と発言し歓迎されたことを紹介し、「これぞ真の『橋渡し』だ。日本の署名・批准は政府の姿勢にかかっている。参院選で、いまの政治を変えるため頑張りたい」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2022年6月25日付より)

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