東京選挙区 最後の1議席を僅差で争う
参院選の有権者が1100万人を超え、各党の有力候補、著名人ら34氏が争う首都・東京は比例区も選挙区(改選数6)も大激戦大混戦です。
大敵は「大丈夫」論
日本共産党の山添拓選挙区候補は文字通りの当落線上、最後の1議席を僅差で争っています。それにもかかわらず一部で「山添大丈夫」論が流されています。
新宿区では山添氏の街宣で自転車に乗った女性が「山添は大丈夫よ」と聴衆に向かって繰り返し叫び、通りすぎる事例も出ています。
また、山添氏の地元、調布市の坂内淳市議は「『大丈夫』論は近しい人にもある。他候補と比べ抜群にいいから、『あの山添が負けるわけない』となる」と指摘します。
昨年の衆院選での東京の比例票は第5位。そこに都議選で103万票をとった都民ファースト代表の候補、過去の参院選で66・6万票を獲得した、れいわ新選組の山本太郎氏らが加わります(グラフ参照)。山添氏が当選した2016年の得票は66・5万票。「大丈夫」論が成り立つ余地は全くありません。
維新の比例候補の歌手が、自らスナックに訴えの電話をかけて支持を訴えるなど、他党の動きも毎日激烈さを増しています。
論戦に広がる共感
「日本って貧しくないですか。共産党の大企業のため込み金課税で最賃アップとジェンダー平等政策ってとってもいい」と話します。共産党員とのつながりは一切なく、ネットでいろいろ調べて「自分の思いと一番近いのは共産党と山添さん」になったといいます。
ツイッターでの“山添推し”も広がっています。著名な音楽プロデューサーの松尾潔さんは「東京には山添拓がいる。この国には山添拓が要る」とツイートしています。弁護士、住民運動家、ライブハウス店長など幅広い人が応援。3日には新自由主義を批判し、杉並区長選で自公が応援する現職を破った岸本聡子さんが「今、やらなかったら後悔する」と応援に駆け付けました。
共産党と山添氏の論戦が共感を呼び、支持が大きく広がる可能性を示しています。
一方で街頭では「山添さんか他の野党の候補かで迷っている」という声も聞かれます。
共産党の対話数(3日時点)は2019年参院選比で56・5%と遅れています。党東京都委員会は比例での100万票実現、山添氏の魅力を広げきり再選を勝ち取るため、「全党員が決起すれば勝てない選挙はない」と活動飛躍を進めています。
最後までの奮闘を
山添氏は地元調布市で朝5時半から駅頭に立ち、連日各地を駆け巡っています。4日の全都党・後援会の決起集会で山添氏は「街宣で『頑張って』と声を掛けられることが多かったが、今は『私も頑張っています』というお声掛けが増えた。勝利へ力を合わせましょう」と呼びかけました。
山添再選、比例5議席は残る6、7、8、9日の活動、10日の棄権防止活動にかかっています。
(「しんぶん赤旗」2022年7月6日付より)