6月の区長選で自公系現職を破り初当選した東京都杉並区の岸本聡子新区長(47)が11日、区役所に初登庁しました。
岸本氏は午前9時20分すぎ、自転車で登庁。集まっていた区民から拍手と歓声、「聡子」コールで出迎えられ、花を贈られました。
駆け付けた女性(39)は「児童館閉鎖など子どもを大切にしない前区政に危惧を感じていた。誰もが弱者になり得る社会で、岸本さんは公共が人の安心を生むと主張し、区民との対話を強調していたので、投票した。区民が横につながり、野党と共闘していくことが大切。今日ここに来て勇気をもらった」と話しました。
岸本氏を支えた「住民思いの杉並区長をつくる会」メンバーの男性は「岸本さんが海外で研究してきた公共の役割を、区政の場で生かすことを期待している」と語っていました。
岸本氏は記者会見で「幅広い区民の意見を聞き、対話を深めたい。物価高、猛暑、コロナなど区民の暮らしと健康への懸念があり、緊急課題として自治体にできることを最大限取り組む」と表明。前区政による児童館などの廃止計画について、「計画ありきではなく利用者や現場職員の声を聞き検証する」と述べました。
岸本氏は区長選で、日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組、生活者ネット、緑の党、新社会党の推薦を受け、自公系現職を187票差で破りました。
(「しんぶん赤旗」2022年7月12日付より)