国内で10万3311人の新型コロナウイルス感染が確認された15日、都内では新たに1万9059人の新規感染者を確認。前週の同じ曜日と比べ2・17倍で、死者は2人確認されました。東京都によると、新規感染者数の直近1週間平均は1万2791・3人で、前週比217・7%。入院患者数は2534人、宿泊施設療養は6073人にのぼり、入院・療養の調整中で自宅に待機している人を含めた自宅療養者は10万1千人を超えます。
共産党都議団 医療体制で緊急申し入れ
14日開いた都のモニタリング会議では、「大規模な感染拡大が継続している」として、感染状況の警戒度を最高レベル(4段階中の4)に引き上げました。最高レベルとなるのは4月21日以来です。専門家は、現在のペースで増え続けると1週間後には第6波のピークを上回り、2万3253人、2週間後には5万3482人になると試算。「これまでに経験のない爆発的な感染状況になる」と警鐘を鳴らしています。
日本共産党都議団は15日、「新型コロナ感染症の急拡大から都民の命を守るための医療に関する緊急申し入れ」を小池百合子知事あてに行いました。
申し入れでは、モニタリング会議で従来株から置き換わりが進んでいるオミクロン株の亜系統であるBA・5について「これまでのオミクロン株に比べて感染力が高く、免疫逃避性があるとされている」と指摘。重症化しやすい可能性も指摘されているとして「緊張感を持った対応が必要」だと強調。「今肝心なのは、検査体制を拡充・強化して早期発見と保護を行うことで、新規陽性者数の増加自体をできる限り抑制し、コロナ患者もコロナ以外の患者も必要な医療を受けられる体制を確保すること」だとしました。
申し入れには大山とも子、藤田りょうこ、原のり子、福手ゆう子の各都議が参加。大山都議は症状があるのにPCR検査を受けられたのは発症から3日目という事例が発生しているとし、「医療機関はすでに混み合っていると医師から聞いている。すぐに体制強化を」、原都議は「多摩地域には必要な時にすぐに利用できる無料PCR検査所が少ない。設置箇所を増やしてほしい」と要望しました。
応対した黒沼靖副知事は「急拡大を止めないと憂慮すべき事態が生じてしまう」「提言については、知事にしっかり伝えます」と答えました。
申し入れ内容は▽症状のある人が速やかに検査を受けられるよう体制を強化▽都の責任で無料PCR検査実施場所の拡大と継続▽医療機関、高齢者施設、子ども福祉施設、学校などでの定期検査▽濃厚接触者へのPCR検査キットの配布再開▽定期的なPCR検査を行う事業所への支援▽病院職員の体制確保への支援を強力に行う▽家族への感染を防ぐための宿泊療養施設での受け入れ体制の早期確保―など13項目。