国連日本代表部 笠井議員ら政府に要請
【ニューヨーク=加來恵子】第10回核不拡散条約(NPT)再検討会議に参加中の日本共産党の笠井亮衆院議員は2日、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の土田弥生事務局次長、広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長とともに、ニューヨーク市内の国連日本代表部を訪れ、石兼公博大使に同会議への要請文を手渡しました。
笠井氏は、被爆者の声に耳を傾け、核兵器の非人道性を共通の認識に、使用も威嚇も許されないと発信し、条約第6条に基づく「核兵器のない世界」への合意を再確認し、実行に踏み出すことなどを要請しているものだと述べました。そのうえで、唯一の戦争被爆国の政府としての役割を果たすよう求めました。
石兼氏は、「非人道性については重要だ」としつつも、岸田首相が第6条にふれなかった理由は語らず、「NPTの重要性は強調した」と述べました。
土田事務局次長は、NPT再検討会議議長と締約国に対し、核兵器の使用と威嚇を許さないこと、第6条の義務と核兵器をなくすとの約束の履行を求めた1420人分の自治体首長・議員らの署名を中満泉国連軍縮上級代表に手渡したことを紹介しました。
佐久間理事長は自らの被爆体験を語ったうえで、「被爆者が生きているうちに核兵器廃絶を実現してほしい」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2022年8月4日付より)
※NPT条約第6条は、すべての締約国に核軍備縮小撤廃の交渉を義務付けた条項です。