東京・杉並 岸本区長が補正予算案
6月の区長選で初当選した東京都杉並区の岸本聡子区長は5日、記者会見し、物価高騰で苦しむ区民生活の負担を軽減するため、前区政が値上げした区立学校の学校給食費について、値上げ分を4月にさかのぼって助成すると発表しました。12日開会予定の区議会定例会に補正予算案を提出します。
補正予算案ではまた、区内商店でキャッシュレス決済を活用した場合、決済額の30%をポイント還元する事業や、区内商店で利用できるプレミアム付き商品券の発行予算を計上。国の臨時特別給付金の対象外となった生活困窮世帯(住民税均等割のみ課税世帯)に対する区独自の臨時給付金を盛り込みました。
区立小・中・養護学校の女子トイレに10月から生理用品を配置。文化・芸術活動に助成する事業。(1事業当たり上限40万円)を拡充しました。
また、区長の退職手当を25%引き下げる条例案を提出すると明らかにしました。
岸本氏は会見で補正予算案について「生活を直接サポートすることを中心に考えた」と述べました。
日本共産党区議団は、学校給食費の値上げ分を元に戻すことや、プレミアム商品券の発行、生活困窮世帯への支援を申し入れていました。
会見で岸本氏はまた、統一教会への対応について問われ、「国会だけでなく地方自治体にも統一協会のようなカルト集団が入り込んでいる。イベント後援依頼など一つひとつについて統一協会と関係ないかをみたい。細心の注意を払う」と発言。安倍晋三元首相の国葬について「やり方について多くの疑問が国民の中で共有されている。予算もいくらかかるか分からない状況を、国民の一人として危惧している」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2022年9月7日付より)