「『東京都平和祈念館(仮称)』建設を進める会」は21日、1日もはやく記念館建設に踏み出すとともに、収集した東京空襲関連資料のデジタル化と活用を図るよう小池百合子知事あてに要請しました。
記念館は、10万人が犠牲になった1945年3月10日の東京大空襲などの惨禍を繰り返さないよう平和を発信する場として構想。90年代に都の懇談会が基本構想の検討結果を知事に提出しましたが、都議会が98年、展示内容について「都議会の合意を得た上で実施」を求める付帯決議を可決。都が建設を「凍結」しています。
要請では、「都議会での審議と合意がなければ難しい」とする都の姿勢を「問題が議会にあるかのようにすり替え、都には何の責任もないと言わんばかりの態度に終始している」と指摘。都が「東京都平和の日」(3月19日)記念行事の予算を大幅に削ってきたことを挙げ、▽記念館建設に踏み出す▽平和の日記念行事を拡充する▽東京空襲資料展の内容を改善するーことなどを求めました。
また、都が収集してきた東京空襲資料をデジタル化し活用する方針を示したことについて、都民から寄せられた空襲遺品や証言ビデオは、特別な理由がない限りすべて公開し、誰もが自由にアクセスできるようにすることを求めました。
都政策企画局の鈴木朋子・知事秘書担当課長は「要請内容は知事と所轄局に伝える」と答えました。
(しんぶん赤旗2022年9月23日付より)