多数の樹木を伐採することに批判の声が上がっている神宮外苑(東京都新宿区・港区)の再開発で、東京都議会は7日、都民が再開発見直しを求めて提出した「神宮外苑地区の再開発計画に関する陳情」に日本共産党、立憲民主党、生活者ネットワーク、自由を守る会、グリーンな東京が賛成。自民党、公明党、都民ファーストの会、東京維新の会の反対で不採択にしました。
陳情は提案理由として、▽樹齢約100年の樹木が約1000本も伐採された場合、重大な環境破壊・生態系破壊につながる▽再開発計画の詳細が都民に周知されておらず、説明や議論が不十分―などを挙げています。
再開発計画は、明治神宮、三井不動産、伊藤忠商事、日本スポーツ振興センターが事業者となり、神宮球場と秩父宮ラグビー場を移転・建て替えし、超高層ビルなどを新設するもの。
事業者が環境影響評価審議会で伐採本数を4割削減したと発表したことに対し、文化財保護の提言を行う日本イコモス国内委員会は6日、事業者が発表した数字に根拠はなく、1000本近い樹木が伐採・衰退の危機にあると発表しました。
(しんぶん赤旗2022年10月13日付より)