統一協会接点 党として調査せよ
「井野俊郎防衛副大臣 統一協会関連団体とベッタリ」―。日本共産党の山添拓議員は20日の参院予算委員会で、統一協会(世界平和統一家庭連合)と岸田政権、自民党とのズブズブの癒着関係をスクープした「赤旗」日曜版などを示し、「政府・党としての責任を持った調査を行うべきだ」「(調査もせず)『関係を断ち切る』ことなどできない」と迫りました。岸田文雄首相は「(議員)本人が責任を持って説明することが重要」などと繰り返すだけで調査を否定し続けました。
「赤旗」日曜版23日号は、井野防衛副大臣兼内閣府副大臣(衆院群馬2区)と統一協会との癒着を告発。同議員事務所が統一協会のダミー団体の代表を窓口に、統一協会関係者にパーティー券購入や自民党への入党を依頼し、“見返り”に国会や首相官邸見学をさせたと報じました。
山添氏は、2014年にダミー団体の疑いがある群馬県伊勢崎市でパソコンスクールを運営する「福満」の福田髙雄代表を窓口にパーティー券を買ってもらった事実について追及しました。井野副大臣は「政治資金規正法にのっとって適切に処理している」などと言いながら、「現時点で資料等がなく確認できていない」などと矛盾した答弁で言い逃れようとしました。
山添氏は、政治資金パーティーに出席した江田保則氏を国会に招待し、官邸内まで案内したのではと質問。江田氏は統一協会と一体の「国際勝共連合」群馬県本部の当時の代表です。井野氏が「(国会見学に)江田氏がいたか把握できていない」と逃げたのに対し、山添氏は、江田氏本人がSNSに公開していると指摘。「福田氏らには入党してもらったとの情報もあるが、選挙で応援を受ける関係なのか」とただしました。井野副大臣は「支援者であると認識している」などと述べました。
山添氏は、井野副大臣の件は自民党の点検には出てきていないとして「党として責任をもった調査をすべきだ」と迫りました。岸田首相が「未来に向かって関係を断つ」と繰り返したのに対し、山添氏は「あくまで調査を否定する。これでは未来に向けて関係を断ち切ることなどできない」と批判しました。
山添氏は、統一協会の友好団体が国政選挙前に自民党国会議員に憲法改正や家庭教育支援法制定などに賛同するよう記した「推薦確認書」への署名を求めていたという「朝日」報道についても追及。統一協会は外国に本部を置く組織であり、“政策協定”で自民党を通じ日本の内政に干渉した重大な疑惑だと追及しました。「政策に影響はなかったと思う」などと強弁した岸田首相に対し、「調査もせずに影響はないといっても何の説得力もない」と批判しました。
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(しんぶん赤旗2022年10月21日付より)