「難しい問題、一歩一歩進めたい」
東京都杉並区の岸本聡子区長は9日、記者会見で区役所におけるハラスメントの根絶にむけた「ハラスメントゼロ宣言」を発表し、「難しい問題だが、一歩一歩進めたい」と語りました。
岸本氏は、ハラスメントの実態を把握するために、区として初めて非正規職員を含む全職員約6000人にアンケート調査を実施。2701人から回答があり、過去3年の間に「ハラスメントを受けたことがある」「目撃したことがある」と答えた職員は、いずれも回答全体の約15%を越えたと報告しました。
内訳では「パワーハラスメント」が圧倒的に多く、管理職からのハラスメントが多かったと指摘しました。
岸本氏は「ハラスメントは個人を傷つけるだけでなく、さまざまな面で大きな損失を起こす行為であり、絶対に見過ごせない」と強調。専門家や職員団体と連携して具体的な取り組みを検討するとともに、個別の事案でハラスメントが改善しない場合は、弁護士などの助けを得ながら、ハラスメントを行った本人の人事評価への反映や人事異動なども行うと宣言しました。
区職員の願いこたえるもの
日本共産党のくすやま美紀区議団長のコメント 「党区議団にパワハラを告発する区職員からの手紙が寄せられ、議会質問でハラスメント根絶を求めてきました。手紙は「多くの心ある職員は区役所の改革に向けて、新区長とともに歩んでいきたい」と結ばれています。岸本区長のハラスメントゼロ宣言は区職員の願いに応えるものです。」
(しんぶん赤旗2022年11月10日付より)