国連勧告逆行 見直せ 障害者総合支援法等改定案 宮本徹議員批判

衆院厚労委

質問する宮本徹議員=11日、衆院厚労委(しんぶん赤旗提供)

日本共産党の宮本徹議員は11日の衆院厚生労働委員会で、精神福祉法など五つの法案を束ねた障害者総合支援法等改定案に盛り込まれている、精神障害者の医療保護入院の仕組みについて、国連の勧告に逆行するとして、束ねを外して法案を見直すことを求めました。

国連の障害者権利委員会は9月9日、障害者権利条約に基づき、日本政府の取り組みについて総括所見・改善勧告を公表。勧告で、障害者の強制入院の法的規定の廃止を求めています。

宮本氏は、同法案は医療保護入院の適用拡大で不要な強制入院が増えると指摘し、「法的対応の要請をまったく無視したものになる」と批判。厚労省が当初、有識者検討会で「医療保護入院の将来的な全廃を視野に縮小」を掲げていたと強調し、「そこに立ち戻っての検討をするべきだ」と迫りました。

また、日本の精神障害者の強制入院の比率が49・7%とEU諸国の10%台と比べ格段に高いことや、入院日数も諸外国の10~40日に対し日本は294日と長いことをあげ、「なぜ日本は非自発的入院が多いのか」と質問。加藤勝信厚労相は「退院支援を支える仕組みが必ずしも十分ではない」と述べました。

宮本氏は「日本の医療保護入院の制度は十分ではないところだらけだ。一つ一つ見直していこうというのが国連の総括所見の中身だ」と主張し、法案の出し直しを求めました。

(しんぶん赤旗2022年11月12日付より)

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