暮らし・営業支援 不十分 都が予算案 共産党の提案、一部反映

 東京都は27日、一般会計で過去最大の8兆410億円(前年度比3・1%増)となる2023年度予算案を発表しました。特別会計、公営企業会計を合わせた総額では16兆821億円(4・5%増)。

 大企業の増益を受けて都税収入が過去最高の6兆2010億円(10・1%増)となりました。0~18歳の月5000円給付や第2子の保育料無償化、都立大学・高専の授業料実質無償化の準備をはじめ都民の声と日本共産党都議団の提案が実った施策も含まれていますが、物価高騰とコロナ禍、社会保障負担増で逼迫(ひっぱく)する都民の暮らしと営業への支援は不十分です。都営住宅は24年連続で新規建設ゼロです。

 住民に犠牲を強いている東京外環道や特定整備路線には巨額の経費を計上しています。カジノを中核とする統合型リゾート(IR)の調査経費約1000万円も引き続き予算化しました。

 多くの受験生や保護者の批判や懸念を無視して昨年強行した英語スピーキングテストを、中学1・2年生でも行う経費を盛り込みました。

 予算案は一方、地震発生時に通電火災を防ぐ感震ブレーカーを、木造住宅密集地域の全戸に無料配布するなど、共産党都議団が求めてきた項目も計上しました。


組み替え提案など願い実現へ全力

和泉党都議団幹事長

 共産党都議団の和泉なおみ幹事長は同日、「予算案は運動と論戦の成果も含まれているが、全体としては都民に寄り添うものにはなっていない。都民の願いを実現する予算にするため、条例提案や予算組み替え提案など全力を尽くす」との談話を発表しました。

(しんぶん赤旗2023年1月28日付より)

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