英語スピーキング 採点疑問 市民団体 都立高校入試活用中止を

ベネッセが実施した中学校英語スピーキングテストの採点が疑問だとして、三つの市民団体が30日、都立高校の入試に用いないよう東京都教育委員会に要望しました。

同テストは昨年11月、都内公立中3年生を対象に行われました。

会見で「入試改革を考える会」の大内裕和代表(武蔵大学教授)が、当事者から集めた声を紹介。「まったく話さなかった級友が、周囲の声を拾えてB(8割の換算点)をとった」などの疑問が寄せられたといいます。大内さんは「採点が適切かどうか、確かめる手段がない」と入試活用の中止を求めました。

テストは前半と後半に分けて実施され、後半組の教室に前半組の回答が聞こえたり、周囲の回答が聞こえたりした、と多くの生徒が証言。一方、都教委は「音声は聞こえても、発言内容を聞き分けることはできない」などと主張しています。

同会と「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」は都教委に対し、試験当日と同一環境での実証実験と、受験生等が対象の実施状況調査を要望。いずれも2月8日までに回答するよう求めました。

都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会の代表は、評価の根拠を開示するよう要望。開示できない場合はすみやかに入試活用を中止するよう訴えました。

(しんぶん赤旗2023年1月31日付より)

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