東京都教育委員会は7日、都立高校の入試の合否判定で活用予定の英語のスピーキングテストで採点に誤りがあり、8件訂正したと公表しました。都教委は当該生徒や保護者に説明して謝罪しました。
スピーキングテストは教育産業大手のベネッセが昨年、都内の公立中学校などに通う3年生、7万人余りを対象に実施。結果は1月12日に返却され、その結果、志望校を変えた生徒もいました。
都教委によると、事業者が同月26日以降に受験生全員の回答音声データを再確認したところ、一部に機械音のみが録音されている箇所があったといいます。端末に残っていたデータを確認したところ、解答音声があり、再度採点して、評価を修正しました。
スピーキングテストは、最も高いAからFまでの6段階で評価。当初Dとされた生徒が2段階上のBに訂正されたケースもありました。
入試改革を考える会の大内裕和さん(武蔵大学教授)は「結果を返却するまでに不備を確認することが事業者として最低限の責任です。入試活用中止を即時決定すべきです」と話しています。
日本共産党の青柳有希子都議の話 都教委は都議会で「回答に影響するトラブルはなかった」と虚偽の答弁を繰り返しました。公正な採点ができていないテストを入試に活用すべきではありません。
(しんぶん赤旗2023年2月8日付より)