日本共産党の笠井亮議員は21日の衆院予算委員会分科会で質問し、樹齢100年を超える貴重なイチョウ並木を含む豊かな樹木を伐採・移植する東京都・神宮外苑再開発事業計画は「国民、都民から理解されない」として、神宮外苑の緑を守るよう西村明宏環境相に要求しました。
同計画は三井不動産、伊藤忠商事、明治神宮、独立行政法人日本スポーツ振興センターの4者が事業者で、東京都が認可。秩父宮ラグビー場と神宮球場を入れ替えて建て替え、合わせて超高層ビルなどを建設します。ラグビー元日本代表の平尾剛さんが呼びかけた移転計画反対の署名運動が広がっています。
笠井氏は、東京都が神宮外苑のような都市計画公園を都市計画法の「再開発等促進区」に指定し、再開発を強行していると指摘。ラグビー場の移転・建て替えをこのまま認可すべきでないと強く求めました。
井出庸生文部科学副大臣は「いろんな声を聞いて相談して適切に対応していく」と答えました。
笠井氏はさらに、文化遺産に関わる非政府組織「日本イコモス国内委員会」が事業の着手中止を要請し、超党派の国会議員連盟が計画の抜本的見直しを求めていると指摘。「歴史的、文化的、国際的な価値」を有する神宮外苑の緑を守るよう求めました。西村環境相は「自然と触れ合える環境への最大限の配慮を期待する」と答弁しました。
(しんぶん赤旗2023年2月22日付より)