日本共産党の、とや英津子東京都議は21日、都議会代表質問に立ち、1923年9月の関東大震災から100年になる下で、朝鮮人虐殺事件への追悼文を出さない小池百合子知事を追及し、送付再開を迫りました。
関東大震災では「朝鮮人が暴動を起こした」などのデマが流され、軍や警察、自警団によって数千人といわれる朝鮮人らが虐殺されました。毎年9月に行われる朝鮮人犠牲者追悼式典に対し、歴代知事は追悼文を出してきましたが、小池氏は就任翌年の2017年以降、追悼文の送付を拒んでいます。
とや氏は、都が72年に著作・発行した『東京百年史』がこの問題を史実であり震災とは別の人災と認定した上で、「東京の歴史の、ぬぐうことのできない汚点である」と記録したと指摘。「『東京百年史』のこの内容を認めるか。それとも書き改めるべきだと考えるか」とただしました。
小池氏は「何が明白な事実かは歴史家がひもとくもの」と、史実に背を向けました。とや氏は再質問で「ナチスによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)はなかった」とする主張に触れ、「ホロコーストは明白な事実かどうか分からないと考えるのか」と追及しましたが、知事は答弁に立ちませんでした。
(しんぶん赤旗2023年2月23日付より)