全面解決に踏み出せ 参院本会議で山添氏
日本共産党の山添拓議員は27日、参院本会議で、旧優生保護法(1948~96年)のもとで障害を理由に不妊手術を強制したのは違憲だとした大阪高裁判決について質問し、政府は上告せず全面解決に取り組むべきだと主張しました。
兵庫県内の原告5人が不妊手術を強制されたのは違憲だとして国家賠償を求めた訴訟で、大阪高裁は23日、国に賠償を命じ、不法行為から20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」の適用を否定しました。強制不妊手術を巡る訴訟で原告勝訴の高裁判決は4例目で、地裁判決を含めると7例目です。
山添氏は「大阪高裁判決の原告5人のうちすでに2人が亡くなった。これ以上尊厳を傷つけることなく、全面解決に踏み出すべきだ」と要求。「判決は違憲の法律を放置してきた国会の立法不作為を断罪した」「参議院として、上告すべきではないという意思を示すべきではないか」と呼びかけました。
岸田文雄首相は、政府として真摯(しんし)に反省し、心から深くおわびを申し上げると表明。「大阪高裁判決においても、関係省庁で判決内容を精査したうえで適切に対応していく」と答弁しました。
(「しんぶん赤旗」3月28日付より)