NATOに拠出やめよ 山添氏、非軍事こそ

質問する山添拓議員=27日、参議院本会議(しんぶん赤旗提供)

岸田文雄首相は27日の参院本会議で、ウクライナ訪問について報告しました。日本共産党の山添拓議員は、岸田首相がウクライナ側に約束した北大西洋条約機構(NATO)信託基金への3000万ドル(約39億円)の拠出について、使途を「殺傷性のない兵器」などに限定することは事実上できないと指摘。非軍事での支援と、戦争を回避する外交努力が重要だと訴えました。
山添氏は、なぜ軍事同盟である「NATOを通じて支援するのか」「殺傷性のない兵器とは何か」と追及。岸田文雄首相は質問に答えず、「使途を指定した上で、今後細部を調整する」などと述べました。
山添氏は、1991年の湾岸戦争の「湾岸平和基金」への拠出について、当時の海部俊樹首相が「武器・弾薬に使わせない」「使途は定められている」と国会で説明しながら、実際には1兆2400億円の9割以上が米国に渡ったと指摘。「お金に色はない。使途の限定などできないではないか」と主張し、復興支援など非軍事の支援に徹すべきだと強調しました。
山添氏はまた、岸田首相が20日にインドでの演説で言及した「自由で開かれたインド太平洋戦略(FOIP)」について、中国への軍事的包囲網を強めるものだと指摘。日本と米国、中国も参加する東アジアサミット(EAS)を発展させる外交ビジョンを進め「戦争準備ではなく、戦争回避のための外交努力を尽くすべきだ」と強く求めました。
(「しんぶん赤旗」3月28日付より)

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