自公後退、維新が伸長
統一地方選の後半戦が4月23日投・開票(6区は翌日開票)されました。東京都では12区4市1町1村の首長選挙と21区20市2町4村で議員選挙が行われました。このうち、日本共産党は議員選挙に21区(定数合計817)20市(同485)2町(同30)1村(同6)で計197人を擁立し、162人が当選しました。20自治体で全員当選、4区2市で議席増があったものの、前回4年前と比べて合計で19議席の後退となりました。
共産党 19議席の減
4区2市で議席増
日本共産党の当選者はは区議選(立候補120人)で94人、市議選(同71人)で62人、町議選(同4人)で4人、村議選(同2人)で2人。4区13市2町1村で全員当選しました。議席増を果たしたのは新宿、世田谷、豊島、江東と武蔵野、八王子の4区2市。江東区は2議席を増やしました。
一方、前回比で議席を減らしたのは12区で計18、7市で計8で、全体で26議席を減らしました。
御蔵島 占有率4割に
大島町議選(定数14)で日本共産党は新人1人を含む3人が当選し、3議席を守りました。御蔵島村議選(同6)は無投票で2人が当選。立候補者が5人で定数に満たなかったために、共産党の議席占有率は40%になりました。
自民29議席減 公明も11議席
岸田自公政権が暮らしを犠牲にして進める大軍拡、大増税への反発が強まるなか、自公の後退が目立ちました。区議選で前回5議席を減らした自民党は区・市で29議席の減、前回全員当選だった公明党も11議席を減らしました。中でも杉並区では自民党は6議席減で、公明も1議席減りました。練馬区では公明党の現職4人が落選しました。
両区の投票率をみると、練馬区(有権者60万3766人)は前回41・65%から43・20%(1・55?増)、杉並区(同47万1473人)は39・47%から43・66%(4・19?増)と、いずれも伸びています。
反自民の受け皿として前半戦で議席を大幅に伸ばした維新は、区議選で36議席、市部と合わせ52議席を増やしています。また、自民党の補完勢力も一定伸長。国民民主党は8議席を増やし、前回はなかった参政党は16議席を獲得。都民ファーストの会は19議席伸ばしました。
立憲民主党は7議席伸ばし、122人が当選。れいわ新選組は21議席を獲得しています。社民党は11議席、生活者ネットは4議席の後退でした。
文字通り1票 争った大激戦
日本共産党は子育て支援が大きな争点になるもと、学校給食の無償化や子どもの医療費無料化、補聴器購入費補助、国民健康保険料(税)の負担軽減など、住民の切実な願い実現を、財源も示して訴えました、同時に軍事費倍加のための大増税や憲法を投げ捨てる「敵基地攻撃能力」保有など、戦争への道に突き進む岸田自公政権への審判をと呼びかけました。
また、神宮外苑再開発や騒音と安全が問われる羽田空港新ルート、米軍基地など東京の大問題をはじめ、環境やジェンダー平等など幅広いテーマで政策を掲げました。
こうした訴えが届いたところでは期待と共感が寄せられ、ボランティアで共産党候補を応援する輪も広がりました。
一方、東京への本格進出を狙う維新や、自民党の補完勢力などが多数立候補し、多くの自治体でこれまでにない大激戦となりました。あわせて「共産党の○○さんは大丈夫」など、根拠のないうわさを流されたり、自民党との癒着が問題となっている旧統一協会と一体の勝共連合による謀略ビラがまかれるなど、共産党への攻撃も強まり、最後まで文字通りの一票を争う大激戦となりました。
中野区では最下位で当選した共産党のいさ哲郎氏が次点の参政党候補と1票差で当選。新宿区では逆に中村尚之氏が1票差で落選するなど、他にも僅差で明暗を分けた選挙区は少なくありませんでした。
杉並、武蔵野 女性が半数
杉並区では定数48のうち女性の当選者は24人(共産党4人)で、定数の50%になりました。新人当選者は15人(31%)で現職12人が落選。自民党は現職7人が落選しましたが、全員男性でした。
武蔵野市も女性13人(共産党2人)が当選し、定数26の50%を占めました。