米軍横田基地周辺など東京都多摩地域の広い範囲で井戸水や水道水から、人体への有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出されている問題で、基地東部の国分寺市、立川市、府中市をはじめ7市の住民の血中から高濃度のPFASが検出されたことが15日、分かりました。
横田周辺 市民団体調査
住民らでつくる「多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染を明らかにする会」と原田浩二京都大学准教授が昨年11月以降に行った、多摩地域住民の血中濃度自主検査の中間結果で判明したものです。
検査は28区市町村の551人から採取し、これによると、ほぼ全ての人からPFASを検出。平均血中濃度はPFOSやPFASなど4物質の合計で1ミリリットル当たり24.2ナノグラム(ナノは10億分の1)。米国学術機関「科学アカデミーズ」が設定した健康リスクの指標値(7物質の合計で20ナノグラム)を上回りました。
10人以上から採血した16市町(計525人)について見ると、国分寺・府中・立川など7市で平均血中濃度が米国の指標値を上回りました。
国分寺市では検査した人の94%、立川市では76%の人が米国の指標値を上回っていました。
同会では、検査した650人の最終結果を5月下旬に公表する予定。社会医療法人社団健生会(立川市)では、検査した人を対象に相談外来を17日から開くことにしています。問い合わせは立川相互ふれあいクリニック042(524)1371まで。
(「しんぶん赤旗」5月16日付より)