2005年も検出 党区議「調査を」
発がん性が指摘される有機フッ素化合物PFASが、東京都杉並区の井戸水から高濃度で検出されました。31日の区議会で日本共産党の富田たく区議が、汚染状況の調査と汚染源の特定を求めました。
都が19日に公表した資料によると、PFASの値が高かったのは杉並浄水所の井戸。武蔵野三大湧水池に数えられる善福寺池の脇にあります。昨年の都の調査では、国の暫定目標値の4倍を超える、1リットルあたり210ナノグラムが検出されました。
2005年にもPFASが検出されており、2016年に大腸菌が検出されて運用を止めるまでの約10年、この井戸の水が使われていました。
富田区議は
・地下水や土、血液を検査すること
・汚染源を特定するため米軍横田基地への立ち入り検査を国や都に要請する
ことを区に求めました。担当者は「国や都の動向を注視する」と答えるにとどまりました。
PFASは、沖縄県や東京都多摩地域などで、米軍基地や工場の周辺から高濃度で検出されています。住民の自主的な血液検査でも高い値が出ています。「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」の根木山幸夫さんは「日本政府がPFASの毒性を認めていないことが根本の問題」と指摘しました。
(「しんぶん赤旗」6月1日付より)