若者憲法集会の学生企画「憲法が、希望。」では、日本共産党の山添拓参院議員が、今の政治と憲法が持つ可能性について、参加者と語りました。
山添氏は、憲法は権力者にさまざまな制約を課しているが、政府は一貫してその制約を取り払おうとしてきたと指摘。憲法審査会の動きにふれ、「ウクライナ戦争の下でも多くの国民が改憲を望んでいないことは、私たちが確信にすべきことだ」と述べました。
安保3文書に基づく敵基地攻撃能力の保有は9条からの逸脱だと強調。「憲法の実効性は国民の運動によって力を得てきました。理不尽な現実を変え憲法が生きる日本のためにともに頑張りたい」と話しました。
会場から「米国との軍事的一体化は誰の得になるのか」などの質問が出されました。山添氏は「米国の得になるだろう」と即答。「中国が台頭する中で、米国がとってきた世界的な覇権を維持できなくなってきた。そこで日本に協力を求めている形だが、“東アジアで対立をあおることはやめてくれ”と日本は言うべきだ」と語りました。
「攻撃されたらどうするのか、という意見にどう反論したらいいか」との質問に山添氏は、一たび争いになればとどまるところがなくなるのが戦争だとして、「その前段の努力こそが必要だ。いがみ合うのではない国際関係をつくるのに力を尽くすのが世界の流れだし、日本もその努力をすべきだ」と述べました。
(「しんぶん赤旗」6月13日付より)