スポーツ振興に逆行 神宮外苑再開発 

吉良議員ただす 参院文科委

質問する吉良よし子議員=13日、参院文科委(しんぶん赤旗提供)

日本共産党の吉良よし子議員は13日の参院文教科学委員会で、明治神宮外苑(東京都港区・新宿区)の再開発により、スポーツの聖地として地域住民に親しまれてきた場所が一変してしまうと指摘し、文部科学省は「スポーツ振興に責任を持つべきだ」とただしました。

吉良氏は、再開発計画では神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替え、6面ある軟式野球場やバッティングセンターをなくし、テニス場は有料会員向けになると述べ、「地域住民、子どもたちが身近に使ってきたスポーツ施設が削減されることは、スポーツ振興と相いれない」と批判しました。

永岡桂子文科相は、同エリアの開発は所有者の明治神宮の管轄だとし、「文科省はコメントする立場にはない」と無責任な答弁に終始。吉良氏は、文科省が所管する独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が保有するラグビー場の移転で、野球場が確保できなくなると指摘し、「全く無関係ではない」とただしました。

また、地域住民が事業計画の詳しい説明を求める要請を文科相あてに出したことや、開発工事に伴う日常環境への影響を不安視する住民の声を紹介。住民の声に向き合い、「文科省やJSCが責任を持って住民に説明すべきだ」と迫りました。

永岡文科相は、都や区、地権者らの関係者が協議することで、「文科省としては検討の状況を注視していく」と述べ、まともに答えませんでした。

(「しんぶん赤旗」4月14日付より)

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