英語スピーキング 入試に使わないで 保護者ら会見

他人の回答で採点の可能性

会見する(左2人目から)大内さん、都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会の池田真澄さん、公立中学校教員や保護者ら=3日、文科省(しんぶん赤旗提供)

今年度から都立高校入試に導入された英語スピーキングテストは「他人の回答で採点された可能性がある」ため来年度以降の入試に使わないよう求めて3日、保護者らが文部科学省で会見しました。

同テストは、東京都教育委員会が教育産業大手のベネッセに委託して、都内の公立中学3年生を対象に昨年11月に実施。今年度は都内すべての公立中学生を対象にし、中3の結果を都立高校入試に利用する予定です。

昨年の回答音声は、8月末まで開示を申請できます。開示される音声は他の受験生の声を消したデータです。

会見した都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会のメンバーは、開示された音声を紹介。受験生は受験後「隣の声がすごくうるさかった」と話していたといいます。

受験生は回答制限時間の40秒間ずっと話していたといいますが、11秒分しか録音されていませんでした。音声もぶつ切れで何をいっているのか聞き取れません。保護者は未加工の音声データの開示を求めましたが、都教委は「他の受験者の音声等が含まれて」いるとして不開示に。同保護者は「他人の音声が自分の解答として使われる可能性があるテストを入試に使っていいのか」と訴えました。

入試改革を考える会代表で武蔵大学教授の大内裕和さんは「入試に強く求められる公平性・公正性・透明性・信頼性を欠いている」と強調。都教委に向けて入試に使わないよう求めるインターネット署名が始まっていることも紹介されました。

(「しんぶん赤旗」7月3日付より)

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