樹木伐採などが計画される明治神宮外苑(東京都新宿区・港区)の再開発の問題で、日本共産党の田村智子副委員長・参院議員・衆院東京比例候補と吉良よし子参院議員らは27日、市民とともに一帯を視察し、再開発で生じる影響を調べました。坂井和歌子衆院東京比例候補、都議団、新宿と港の両区議らが参加しました。
計画は100年かけてつくられた森を伐採し、超高層ビルが建つ予定で、多くの市民が見直しを求めています。事業者は三井不動産など4者。周辺住民からは景観やビル風、球場が住宅地に近くなることでの騒音など、不安の声も上がっています。
神宮外苑の保全に取り組む市民は、「『いちょう並木』は今でも弱っている樹木があるのにまともな調査もしていない。再開発では球場が近接して建てられ、深刻な影響が心配される」と語りました。
再開発では、老朽化などを理由に歴史的な建造物である神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を移転し、建て替えを計画。新築されるラグビー場は、屋根がつき、座席数が減ることから、「イベント利用が優先されるのでは」との懸念も出ています。
市民と議員らは、事業者の一つである日本スポーツ振興センター(JSC)の案内でラグビー場を調査。吉良氏は、「移転ありきだったのではないか。ラグビーのための計画ではないように見える」と指摘しました。
終わりのあいさつで田村氏は「再開発が、稼ぐために一等地を企業に使わせる計画だということが分かった。都議会、国会で連携し、市民の皆さんとも連帯して頑張りたい」と語りました。
(「しんぶん赤旗」7月28日付より)