環境省が東京電力福島第1原発事故による汚染土の再生利用の実証事業を、東京都の新宿御苑(新宿区・渋谷区)などで行おうとしている問題で、日本共産党議員や住民が14日、住民の理解を得ずに強行しないよう同省に要請しました。
笠井亮衆院議員、坂井和歌子・衆院東京比例候補、新宿区議団、前渋谷区議が参加しました。
西村明宏前環境相は国会で「地元の理解を得ずに事業をやることはない」と答弁しています。住民への説明会は昨年12月、対象を新宿区の3町会に限って開催して以来開かれていません。その一方、新宿御苑内の予定地では今年、測量作業員の出入りが確認されています。
要請で参加者は、再生利用の法的根拠や汚染度合いの二重基準の問題など納得できる説明がないと批判。前環境相答弁を重く受け止めるべきだと要望しました。環境省の担当者は「今後の説明会の持ち方は検討中」とし、「国から押し付け、無理やり進めることは考えていない」と述べました。
笠井氏は「原発回帰を押し付ける岸田内閣のやり方に、住民の不信は募る」と指摘し、中止を求めました。
(「しんぶん赤旗」9月15日付)