共産党都議団 JSCに申し入れ
日本共産党東京都議団(大山とも子団長、19人)は20日、樹木3000本以上を伐採するとして専門家や文化人らが批判の声を上げている神宮外苑再開発で、秩父宮ラグビー場の移転建て替えを中止し、現在地で再整備するよう盛山正仁文部科学相と日本スポーツ振興センター(JSC)宛てに申し入れました。
田村智子党副委員長・参院議員(衆院東京比例予定候補)、宮本徹衆院議員・東京比例予定候補、吉良よし子参院議員、坂井和歌子衆院東京比例予定候補も参加しました。
申し入れで原田あきら都議は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)諮問機関のイコモス(国際記念物遺跡会議)が「ヘリテージ・アラート」で再開発の撤回と都市計画決定の見直しを求め、都もラグビー場移転に伴う伐採前に、樹木保全の具体的な見直しを事業者に要請したことを強調。受け止めをただしました。
「再開発事業者はイコモスとの意見交換をしていない」として意見交換の場を設けるよう要求。ラグビー場建て替えで「屋根付き施設ではラグビーの醍醐味(だいごみ)が失われる」というスポーツ関係者の声を示し、計画変更の経緯の開示を迫りました。
文科省は出席せず、JSCの担当者は「申し入れの趣旨は事業者で共有するが、樹木の取り扱いは事業者間で調整するので、この場では答えない」と具体的な回答を一切拒否。
ラグビー場建て替えのPFI(民間資金による公的施設運営)施行者契約を再開発の都市計画決定前に結んでいたと指摘され、「法令に反していない」と居直る一幕もありました。
参加者は「国民に経緯を知らせず専門家の意見も聞かず事業者を決めても、法律にさえ反しなければよいというのか」と厳しく指摘しました。
(「しんぶん赤旗」9月21日付より)