❚ 都議会が閉会
東京都議会第3回定例会は5日の本会議で、神宮外苑再開発の入念な審議を求める都民の請願を自民党、都民ファーストの会、公明党の多数で不採択にし、閉会しました。日本共産党、立憲民主党、ミライ会議、生活者ネット、「グリーンな東京」、東京維新の会、「自由を守る会」は採択を求めました。
本会議はまた、新型コロナウイルスの感染第9波の最中にもかかわらず、コロナ対策特別委員会を終了することを自民、都ファ、公明、ネット、維新、自由の多数で強行。共産党が提出していたシルバーパス(70歳以上のバス・都営交通乗車証)を改善する条例改正案を自民、都ファ、公明、立民、ミライ、維新、自由などの反対多数で否決しました。
採決に先立つ討論で共産党の藤田りょうこ都議は、小池百合子知事が物価高騰対策の補正予算案を提出しなかったことを批判。6月補正予算で計上した都民生活支援策が9月末で終了したことを示し、「国が経済対策をまとめたら具体化するのでは、自治体の役割を果たすことができない」と指摘しました。
藤田氏は神宮外苑再開発について、知事が所信表明で「遠い過去のもの」と言った「経済性や効率性が優先された都市開発そのものだ」と指摘。ユネスコ(国連教育科学文化機関)諮問組織のイコモス(国際記念物遺跡会議)が厳しい警告を発したにもかかわらず、都の答弁が三井不動産など事業者の説明を代弁するだけだったと示し、「再開発は五輪を発端に、都と森喜朗元首相が絵を描いたもの。都と事業者が一体に進める再開発の深刻な問題点が改めて浮き彫りになった」と批判し、再開発の中止・撤回を求めました。
(しんぶん赤旗2023年10月6日付より)