建設業を脅かす事故 国に山添氏ら

❚ 八重洲6人死傷

 JR東京駅八重洲口近くの再開発ビルの建設現場で、鉄骨が落下し作業員6人が死傷した事故について、日本共産党の山添拓参院議員は13日、国土交通省と厚生労働省から聞き取りをしました。東京土建一般労働組合と神奈川土建一般労働組合が参加しました。

省庁に聞き取りをする東京土建、神奈川土建の参加者と山添議員(左から3人目)=13日、参院議員会館

 事故は9月19日、中央区八重洲で、地上51階建ての複合ビルの建設現場で起きたもの。ゼネコン大手の大林組と大成建設の共同企業体(JV)が工事を担当しています。梁(はり)の継ぎ手部分を支えていた「支保工」(しほこう)の強度が足らなかった可能性があると報道されています。鉄骨の落下によって2人が即死。警視庁は業務上過失致死傷の疑いで捜査しています。

 山添議員は「建設業の前提を覆すような、あってはならない異常な事故だ」と発言。再発防止策の徹底とともに、事故原因が解明されないままでの工事再開は許されないとのべました。

 参加者らは、現場労働者から寄せられた情報を紹介。重層下請け構造、工期優先などによって、同様の事故が続発しかねない事態が建設業界に広がっていると発言。補助金も投入した工事であり「単なる民間工事ではない」「こうした事故が起こるようでは建設業の担い手確保は望めない」として、監督官庁の責任を追及しました。

 厚労省の担当者らは「事故原因は調査中」として、詳細は明言しませんでした。

(しんぶん赤旗2023年10月15日付より)

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