NHK番組で山添氏
日本共産党の山添拓政策副委員長は29日、NHK「日曜討論」で、岸田政権の経済政策などについて各党代表と討論し、岸田政権が経済政策でも外交でも「深刻な行き詰まりを露呈している」と主張しました。(発言詳報)
司会が臨時国会の国会論戦について質問したのに対して山添氏は、岸田政権の経済対策は、財界言いなりで自民党がすすめてきた「コストカット型経済」への反省がなく、大企業向けの減税などこれまでと変わらないと強調。イスラエル・ガザ紛争では、121カ国の賛成で採択された国連総会での「人道的休戦」を求める決議案に日本政府は棄権したと指摘。「道理ある立場を示せないというのは、情けない」と厳しく批判しました。
山添氏は、岸田首相の所得税減税などについて、「1回限りの給付、1年限りの減税で、その先には大軍拡への増税が狙われています。やっぱり支離滅裂で場当たり的だ」と批判。消費税の減税こそが、物価を下げ、家計も中小企業も助かり、景気対策にもなり、所得が低い人ほど効果が大きいと強調しました。
山添氏は、大軍拡の財源をめぐり、政府は、社会保障費の事実上の削減や教育予算の抑制を「財源がない」と言い行ってきたのに、「軍事費は、財源お構いなしに、湯水のようにつぎ込む」と批判。しかも、大軍拡は、敵基地攻撃能力の保有、自衛隊基地の強靱(きょうじん)化など「戦争準備の大軍拡だ。必要ないし、するべきではない」と主張しました。山添氏は、2年間で2・5兆円の軍拡予算分があれば、「大学の学費半額、入学金をなくす。小中学校の学校給食の無償化。子どもの医療費も無料にすることができる」と述べ、「お金の使い方の抜本的な転換」を主張しました。
山添氏は、経済対策として、「最優先で賃上げ」だと述べ、大企業の内部留保に5年で10兆円、時限的な課税で、中小企業を支援し、大企業自身が賃上げに使えば課税を控除して、大企業も中小企業も賃上げに結びつく財源を示し、「速やかに時給1500円に引き上げ」を提案しました。
(しんぶん赤旗2023年10月30日付より)