ガザ「休止」でなく停戦を

❚ 2023/11/9 参院外交防衛委員会 山添拓議員

 日本共産党の山添拓議員は、9日の参院外交防衛委員会で、8日の主要7カ国(G7)外相会合声明が深刻な人道危機にあるガザ情勢についてイスラエルの行為が国際人道法違反だと指摘していないと批判し、日本政府として永続的な停戦を国際社会に働きかけるべきだと求めました。

質問する山添拓議員=9日、参院外交委(しんぶん赤旗提供)

 1日の予算委員会で山添氏が地上侵攻などのイスラエルの行為は国際人道法違反ではないかとただしたことに岸田文雄首相は、「わが国として十分状況を把握していないので法的判断はできない」と述べていました。

 山添氏が、「国際人道法違反と法的判断をしたのか」とパレスチナを訪問した上川陽子外相にただしたことに、「被害状況を直接聞き、被害の大きさを強く認識した」と述べながら「法的評価は差し控える」などと強弁。山添氏は「何のために現地へ行ったのか」と強調し、「結局、状況を把握しているかどうかではなく、政治的思惑から国際人道法違反と言わないでいるようにしか受け取れない」と厳しく批判しました。

 また山添氏は、G7外相会合の共同声明が、ガザ地区での「戦闘の人道的『休止』」を支持したことに言及し、「停戦ではなく一時的な戦闘休止では、その後の戦闘再開を容認するに等しいではないか」と指摘。戦争そのものを止める停戦を日本政府として働きかけるべきだと求めたことに上川外相は、「人道目的の戦闘休止をイスラエルに求めた」と述べ、「休止」に固執しました。

 山添氏は、「大臣は『法の支配』すらも言わなくなった」と批判。国際法に依拠した外交こそ必要だと強調しました。

(しんぶん赤旗2023年11月10日付より)

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