外苑再開発は環境破壊 党東京スポーツ後援会がつどい

 日本共産党の東京スポーツ後援会は9日、オンラインで神宮外苑問題をテーマにつどいを開きました。日本共産党の原田あきら都議が講演し、神宮外苑の再開発とスポーツ・地球環境について考え合いました。参加者からは「開発を止めるためアピールしていきたい」などの意見が出されました。

 原田氏は、そもそも東京都新宿区・港区の神宮外苑は、国民がスポーツを楽しむなどの憩いの場とするため、政府が土地を明治神宮に地価の半額で払い下げてつくられたものだと指摘。「明治神宮が勝手に再開発して良いという話には、全くならない」と強調しました。

 そのうえで、樹齢100年の樹木が伐採されて超高層ビルや全天候型ラグビー場などが建設される再開発計画の内容を報告。都が同開発に対して、容積率などの規制の緩和を認めるなど「特別な配慮」をしていることを批判しました。

 原田氏はまた、再開発されると、同地域から年間4万7千トンの二酸化炭素(CO2)が排出されることをあげて「突如、超巨大な街が現れたくらいのCO2が排出される」と言及。このCO2を吸収するためには、樹齢40年の杉林5340ヘクタール(新宿区3個分の広さ)が必要との試算を紹介し、再開発が環境に重大な影響を与えることを示しました。

 「外苑再開発は我々の文化と歴史を破壊するのみならず環境を破壊する」と指摘した原田氏。多くの著名人が反対を表明するなど運動が広がっていることにふれて、「開発を止めるための運動をさらに広げてほしい」と呼びかけました。

 討論では、後援会員から、再開発で計画されている全天候型のラグビー場について「屋根付きのグラウンドでプレーすることはだれが望んでいるのだろうか」と発言するとともに、再開発を止めるためにスポーツ団体によびかけていく必要性が語られました。また、環境破壊を進める開発に対し「世界の流れと逆行している」との声も上がりました。

 つどいには、日本共産党の、はたの君枝党スポーツ委員会責任者(衆院南関東比例候補)も参加。田村智子副委員長(参院議員・衆院東京比例候補)がメッセージを寄せました。

(しんぶん赤旗2023年11月11日付けより)

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