❚ 23年は41年ぶりの伸び
総務省が9日発表した2023年12月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、20年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が106・1と、前年同月比2・1%上昇しました。28カ月連続のプラスですが、上昇率は2カ月連続で低下し、22年6月(2・1%)以来の低さとなりました。食料は値上がりが続いているものの、伸びがやや鈍化。電気・ガス代などエネルギー価格も低下しました。
23年通年の平均は前年比3・0%上昇で、1982年の3・3%上昇以来、41年ぶりの高い伸びでした。食料やエネルギーの価格高騰で23年1月に4%を超える上昇となるなど、年前半の物価高が影響しました。
12月の項目別では、エネルギー価格が18・8%低下と前月(16・7%低下)から下げ幅が拡大しました。原燃料費の低下などで、電気代、都市ガス代とも20%を超える下落となりました。生鮮食品を除く食料は6・0%上昇と、前月(6・4%上昇)からやや低下。ただ、乳卵類が12・8%、菓子類が11・0%それぞれ上昇するなど多くの品目で高い伸びが続きました。
モノとサービスで分けると、モノは2・6%上昇。人件費の割合が高いサービスは2・2%上昇と、3カ月連続で2%を超えました。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2・4%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は3・5%それぞれ伸びました。東京都区部の指数は19日に公表される全国消費者物価指数の先行指標となります。(時事)
(しんぶん赤旗2024年1月10日付より)