❚ 衆院予算委 首相 背を向け幕引き図る
「全てのうみを出し切らなければ政治の信頼回復はできない」―。日本共産党の宮本徹議員は6日の衆院予算委員会で、自民党派閥の裏金事件の真相解明を求め、裏金づくりの動機や使途まで調査し、徹底的に明らかにすべきだと迫りました。岸田文雄首相は、全容解明に背を向ける答弁を繰り返し、不十分な調査のまま幕引きを図ろうとする姿勢が浮き彫りになりました。(詳報)
自民党は全所属国会議員を対象に、政治資金パーティー収入についての政治資金収支報告書への「不記載」を調査するアンケートを開始しています。
宮本氏は、アンケートの項目が「不記載の有無」と「過去5年分の不記載額」だけで「アリバイづくりのためのようなアンケートだ」と批判。「いつから、いくら裏金をつくり、どう管理し、何に使ったのか、全貌を明らかにしなければならない」と迫りました。
また、自民党の安倍派(清和政策研究会)が参院選の年には改選の参院議員にパーティー券の売り上げ分を全額キックバックしていた疑惑を指摘。選挙買収などの可能性も含めて裏金の使途を調査すべきだと主張しました。
岸田首相は、「ご指摘の点も含めて、使途について聞き取りを行う」と述べました。
宮本氏は、裏金の原資となったパーティー券の多くは企業・団体が購入していると指摘し、政治資金パーティーが事実上、違法な企業・団体献金の抜け穴になっていると追及。自民党の河野洋平元総裁の「企業献金が政策のゆがみを引き起こしている」との発言も示しながら、企業・団体献金が本質的に賄賂性を持つことを告発しました。消費税増税のたびに法人税減税が行われてきたことなどをあげ、「企業・団体によるパーティー券の大量購入がお金の力で政治をゆがめている」と述べ、パーティー券も含めた企業・団体献金の全面禁止を求めました。
(しんぶん赤旗2023年2月7日付より)