❚ 市民の署名が7千超す
東京都西東京市は16日、市立小中学校の給食費を4月から完全無償化する方針を発表しました。市によると、物価高騰などの一時的な対応とせず、所得制限や子どもの人数制限も設けないとしています。対象は市立の小学校18校と中学校9校。食材購入にかかる経費を公費で負担します。
市の担当者は、無償化の経緯について、「市議会でのさまざまな会派からの声や、都が補助額の2分の1を支援すると表明したことが大きい。市民の方から市長が直接署名を受け取っている。また、子どもの成長にとって『食』は最も大事だという認識を踏まえた」と言います。
子育て世代が中心につくる「学校給食費無償化を求める西東京市民の会」は昨年7月から署名や学習会を実施。10月には5千人分を超える署名を視聴に提出しました。
松澤晃子代表は、「公立のみだが無償化となり嬉しい。世論と議会の後押しもありますが、市長が決断をしたのは、市民の方々が署名をしたり、関心を寄せてくれたからだと思います」と語ります。
署名は2月16日時点で累計7千を超えており、同会は23日に改めて市長に提出し、▽私立、国立、不登校などすべての子どもの無償化へ、▽民間委託せず給食費の質の維持―などを求めるとしています。松澤氏は、「義務教育での給食は食育の一環で、教科書と同じく無償であるべきです。自治体や家庭環境に関わらず、子どもの権利として実現してほしい」と述べました。
(しんぶん赤旗2024年2月21日付より)