❚ 2月 2カ月ぶり2%上回る
総務省が5日発表した2月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が106・2と、前年同月比2・5%上昇しました。30カ月連続のプラスで、日銀が物価上昇目標としている2%を2カ月ぶりに上回りました。政府の負担軽減策による押し下げ効果が一巡し、電気代や都市ガス代の下落幅が縮小したことが影響しました。
エネルギー価格全体は前年同月比7・9%低下で、前月の20・1%から下げ幅が縮小しました。政府の負担軽減策は昨年2月の指数から押し下げ効果が出ており、1年経過したことで前年比での寄与が薄れました。低下幅は、電気代が4・9%(前月は22・2%)、都市ガス代は16・4%(同24・7%)にそれぞれ縮小しました。
宿泊料は33・3%上昇。人手不足による宿泊料引き上げや、インバウンド(訪日客)の増加による需要増が影響しました。生鮮食品を除く食料は5・0%上昇で、前月の5・7%より伸び率が鈍化しました。乳卵類などが上げ幅を縮小しました。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2・6%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は3・1%それぞれ上昇しました。
東京都区部の指数は22日に公表される全国消費者物価指数の先行指標となります。(時事)
(しんぶん赤旗2024年3月6日付より)