惨禍繰り返さない 東京大空襲79年追悼集会 小池書記局長参加

 東京大空襲から79年となる10日、東京都台東区と墨田区を結ぶ言問(こととい)橋のたもとの追悼碑前で追悼集会が行われました。約150人が参列し、献花しました。主催は東京大空襲犠牲者追悼・記念資料展実行委員会で、台東区が共催。

東京大空襲の追悼碑前であいさつする小池晃書記局長=10日、東京都台東区

 1945年3月の空襲では米軍爆撃機B29が投下した焼夷(しょうい)弾が同区を含む下町一帯を焼き尽くし、犠牲者は一晩で10万人以上。言問橋には炎から逃れようとする人が両側から殺到し多くの命が奪われました。追悼碑のある隅田公園付近は、遺体を仮埋葬した場所でもあります。

 川杉元延実行委員長は、「7千人もの人がここで亡くなった。橋の上で亡くなった人は炭になり、川に飛び込んだ人は凍死した」と説明。「今、平和憲法の精神が、為政者によって骨抜きにされようとしている。私たちは、二度と惨禍を繰り返さないよう今後も活動を続ける」と述べました。

 9歳で空襲を体験した上野淳子さん(88)=台東区=は、「母と妹と3人で言問橋を渡った際、マネキンのような人形がいっぱいあると思ったら、亡くなった方だった。母が『目をつむって歩きなさい』と言って私と妹の手を握った」と証言。「まだ戦争している国があり、子どもが亡くなるのはつらい。日本は戦争がなくて本当にありがたい。このまま戦争がないように」と語ります。

 台東区教育委員があいさつしました。

 日本共産党の小池晃書記局長が参加。「戦争犯罪の記録を残し、被害者に補償をしていくのが、国や都の最低限の責任だ。戦争する国にさせないため力を尽くす」と述べました。

(しんぶん赤旗2023年3月11日付より)

タイトルとURLをコピーしました