冤罪事件 違法な捜査検証せよ 大山都議がただす

❚ 都議会警察・消防委員会

質問する大山とも子都議=18日、都議会警察・消防委員会(しんぶん赤旗提供)

日本共産党の大山とも子東京都議は18日の都議会警察・消防委員会で、噴霧乾燥機メーカー大川原化工機(横浜市)をめぐるえん罪事件で、違法な逮捕・捜査を検証するよう警視庁をただしました。

事件では、軍事転用可能な噴霧乾燥機を無許可で輸出したとして社長らが逮捕され、後に起訴が取り消されました。社長らは違法な捜査だったとして国と都を提訴し、東京地裁は昨年12月、警察と検察の捜査の違法性を認め、国と都に損害賠償1億6200万円の支払いを命じました。

大山氏は社長らの逮捕について、警視庁公安部が噴霧乾燥機の構造上、軍事転用できないことを把握しており、通常要求される捜査を行えば社長らの逮捕に合理的根拠がなかったと指摘。取り調べについても昨年12月の賠償請求訴訟判決で「欺罔(ぎもう)・偽計を用いた取り調べ」と認定されたことを示し、えん罪を認め謝罪するよう求めました。

警視庁の土屋暁胤公安部長は「立証を尽くせなかったことは真摯(しんし)に受け止める」と述べつつ、「訴訟係属中」として謝罪は表明しませんでした。
大山氏は、警視庁公安部の捜査員が裁判で「(証拠は)ねつ造」と証言したことを指摘。
「事件の検証なしに再発防止はできない」と述べ、第三者を入れて検証するよう求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月20日付より)

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