東京・狛江─住民投票条例へ署名提出
東京都狛江市で中央図書館の改修をめぐり、市が市民との検討の最中に突然、「図書館を別々の施設に配置する」案を示し、市民の批判が高まっています。
市民でつくる「こまえ図書館住民投票の会」は13日、図書館のあり方について「市の分割計画」か「現在地で拡充」かを問う住民投票条例の制定を求める直接請求署名4264人分を市選挙管理委員会に提出しました。条例性制定に必要な署名数(市内有権者の50分の1)の3倍を超える署名が寄せられました。
狛江市では、市民センターの老朽化に伴う改修計画を市民と検討してきましたが、市は突然、それまで提案されなかった「中央図書館を400メートル離れた別々の施設に、大人向けの本と子ども向けの本をバラバラに配置する」との方針を決定事項として打ち出しました。
市民からは「とんでもない計画。いったんストップして見直しを」「市民とともに考えて」という声が上がりましたが、松原俊雄市長は市民と会わず、決定方針として進めてきました。
今回の直接請求署名には265人の市民が、署名を集める受任者として参加。市民からは「なぜ図書館をバラバラにする必要があるのか分からない」「市の計画には反対ではないが、市民の声を聞く住民投票は行うべきだ」「利用者にとって不便になる図書館は困る」などの声が出ています。
有効署名数が確定された後、住民投票条例案を審議する臨時市議会が開かれます。住民投票の会は市議会は、『もう決まったことだから』と切り捨てるのではなく、市民の疑問に答え声を聞く機会である住民投票を行えるよう、住民投票事例を制定することを強く要望します」と訴えています。
(「しんぶん赤旗」2024年3月29日付より)