東京私大教連が調査結果発表
東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)は5日、文部科学省で記者会見し、昨年4月に首都圏の私立大学・短期大学に入学した新入生の家計負担の状況をまとめた調査結果を発表しました。受験から入学までの費用が過去最高を更新しました。
「受験から入学までの費用」は、自宅外通学者が230万2181円、自宅通学者が162万3181円で、ともに過去最高。「初年度納付金」も、136万5281円で過去最高。受験から入学までの費用に占める初年度納付金の割合は、自宅外通学者が59.3%、自宅通学者が84.1%と高い割合でした。
田中雅敏中央執行委員は、学費が重い負担となってきている実態が浮き彫りになったと指摘しました。自宅外通学者の「受験費用」が1万1500円減少したことから、物価高や可処分所得の減少などで、負担感が増え受験機会を減らし出費を抑えざるを得ない様子がうかがえると説明しました。
毎月の「仕送り額」については、出費が落ち着く6月以降の月平均が8万9300円。家賃の平均額6万9700円を引くと1万9600円となり、1日の生活費が653円になるという結果でした。田中氏は、年々仕送り額と家賃の差が狭まり生活費に充てられる金額が減少していると強調。「学業が犠牲になるほど長時間アルバイトをせざるを得ない実態をあらわしている」と述べました。
調査は1都3県の13大学・短大を対象に2023年5~7月に郵送で実施しました。有効回答は3905件。
(「しんぶん赤旗」2024年4月6日付より)