小池都知事が所信表明
東京都知事選(6月20日告示・7月7日投票)前の最後の定例会となる都議会第2回定例会が29日開会(6月12日まで)しました。
小池百合子知事は所信表明で「成長と成熟が両立した持続可能な都市にするための大改革にまい進してきた」と自賛した一方、2016年都知事選での「多摩格差ゼロ」「介護離職者ゼロ」など「七つのゼロ」公約を達成していないことには触れず。都知事選への立候補についても明言しませんでした。
小池氏は「物価高騰から都民生活や企業活動を守り抜く」と述べましたが、今年度予算で生活困窮者の生活支援予算を減額し、わずかな年金で暮らす高齢者への経済的支援も入っていないことに触れませんでした。
都庁舎に映像を投影するプロジェクションマッピング(PM)で「新たな夜の名所を生み出した」と自慢しましたが、都庁前で毎週、ボランティアが行っている食料配布に生活困窮者が長蛇の列をつくっていることには一言もなし。
小池氏はまた「臨海部では最先端の街づくりが加速している。築地市場跡地では、新たなプロジェクトが始動する」と述べましたが、「(築地で)市場機能確保の方策を見いだす」(17年6月)の公約違反にも言及しませんでした。
小池氏は「経済性と効率性を優先する街づくりは過去のものとなり、東京は緑豊かな都市として、さらなる進化を続けている」と発言。神宮外苑再開発や日比谷公園再整備、葛西臨海水族園再整備などで大量の樹木を伐採すること、17~23年度で100メートル以上の超高層ビルを100棟も建設していることには頬かむりしました。
(「しんぶん赤旗」2024年5月30日付より)