米に汚染源調査求めよ

参院外防委 横田基地PFAS 山添氏が追及

 日本共産党の山添拓議員は11日の参院外交防衛委員会で、東京・多摩地域で高濃度で検出されている有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、政府として汚染源特定の調査・対策を米軍に求めるべきだと訴えました。

 米環境保護局(EPA)は4月、PFASのうちPFOSとPFOAについて、飲料水内でそれぞれ1リットル当たり4ナノグラムの厳しい規制値を設定しました。報道によると、米軍は昨年3月、新規制値を在日米軍に適用することを想定し、横田基地(福生市など)内の飲用井戸の運用をやめ、地元自治体の水道で飲用水をまかなう案を日本政府に示しています。

質問する山添拓議員=11日、参院外防委(しんぶん赤旗提供)

 山添氏がこの報道が事実かどうかただしたのに対し、上川陽子外相は「承知していない」と答弁。山添氏は「同基地内で井戸水が飲用できない値であれば、地下水を通して周辺に漏出する分も同様に安全ではないことになり重大だ」と指摘しました。

 山添氏は、京都大学の原田浩二准教授らの2022~23年の調査で、横田基地南東の立川市内で1リットル当たり約3100ナノグラムもの値が検出されたと指摘。同基地が汚染源と疑われるとして米軍に調査を求めるべきだと迫りました。外務省の宮本新吾参事官は「(検出された値と)米軍との因果関係は明らかではない」と拒否しました。

 さらに山添氏は、ドイツの米陸軍アンスバッハ駐屯地で今年4月、PFAS除去のポンプとフィルターの建設を開始し、周辺住民の求める汚染土壌の撤去を米軍が検討していると指摘。「環境省として調査すべきだ」と求めたのに対し、同省の前田光哉大臣官房審議官は「(案件を)承知していない」と述べただけでした。

 山添氏は米軍基地への立ち入り調査、汚染者の負担での周辺地の汚染除去対策を強く求めました。

(しんぶん赤旗2024年6月12日付より)

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